ということであの怒涛の日曜日から早4日。少し興奮も落ち着いてきたところで、少し感想でも書いておこうかと思います。
1月23日は朝から「ハートキャッチプリキュア!」#48「地球のため!夢のため!プリキュア最後の変身です!」をリアルタイムで視聴。あまりの衝撃にコメントすることすら忘れて、画面に釘付けになりました。
今週のお話は、ダークプリキュアの最期・サバーク博士(ゆり父)の苦悩そして自爆・デューンとプリキュアたちの最終決戦という3本柱で構成されていて、非常にタイトな尺運びの中、これらの話を終息に向けて見事にまとめ上げています。
まず冒頭のアバンタイトルで、砂漠化した地球に今も残る僅かな人類である、番君となみなみの二人が登場して、プリキュアを信じていれば大丈夫だというシーンが差し込まれます。正直、この砂漠化した地球の映像は最終回どうなるのか、非常に心配なところであります。そのままOPへ突入。このOPもマイナーチェンジを繰り返して、最終決戦バージョンになってますが、そう考えると詐欺OPではなく、マジOPだったんだと改めて思います。
最後のカットが地球をバックにしたシーンは1話からありましたが、その地点で既にこの作品の着地点が確定していたことになるんですね。4クール作品では凄いことだなぁと思いました。大抵、途中で大なり小なり路線変更したりするのが常ですし。
バンダイのTVCMは既にハトプリの玩具CMは(販促終了したので)殆ど流れず、その他のCMに差し替えられてて寂しい限り。
Aパートは冒頭よりダークプリキュアの最期の叫びからスタート。高山みなみさんの神懸かった演技に圧倒されます。流石ベテラン声優、この凄みのある演技は中々できません。観ている側がゾクゾクっとします。その後、ムーンライトと父の再会シーン。しかし、父は抱き返すことはできないと言います。自分の罪を深く意識しての言葉だとは思いますが、ここで抱きしめてあげないのは、余りにもゆりさんが可哀想すぎる…。
すると突如、ダークプリキュアが最後の最期の力を振り絞って「サバーク博士から離れろ!」と叫ぶ。このシーンの痛々しさは観てて辛い…。更に追い打ちをかけるかのように、博士は続けます。「ダークプリキュアはキュアムーンライト(ゆり)の体の一部を使って作られた、お前の妹だ」と。博士は「娘同士を戦わせてしまった」ことを深く後悔し、ダークを抱きしめます。そして、「お父さん…」と最後に微笑みながら博士の腕の中で消えゆくダーク。
このシーンは1年間1話からずっと見続けてきた視聴者には、堪らないシーンです。もうここで俺の涙腺決壊&鳥肌全開。この儚げな演技もこなす、高山さんは凄いです。
そしてこのシーンに、十分な尺を割いている辺り、凄く良かった。Aパートはまさに静の絶頂とも言えるでしょう。
ここでデューンが割って入る。「とんだお涙頂戴だね。」この期待通りなまでの悪役セリフを吐く緑川さん素敵です。ここでAパート終了。
Aパートはまさに「ダークプリキュアの最期」を見事に演出しきったという点で絶賛です。とても愛された悪役だなと改めて思います。Aパート丸々全部この話に割いたというのはこの48話というタイミング(ラスト2話)では非常に勇気のいる内容だったと思います。また内容的にも子供向けなので「ゆりの体の一部」という表現でボカされてはいますが、要するにクローン人間の生成という、かなりハードな設定がここで明らかになるなど、設定面でもこの手の作品では、非常に冒険した内容で驚きました。流石「どれみ」スタッフ陣。ハードな設定はお手の物といった所でしょうか。
さて、キチガイじみたハッピーセットのCM('A`)を挟んで、Bパート突入です。
ここよりAパートが静なら、Bパートは動。まさに「動」のパートがスタートします。ちょろっと、サラマンダー男爵とオリヴィエが登場するなど、劇場版を観た人には嬉しいサービスカットも交えつつ、最初はデューン対サバーク博士のバトル。まさかの生身ガチバトル。圧倒的なまでの作画の力と演出で、今のアニメ界最高峰のバトルシーンを拝めました。正直、そこらの劇場アニメなんかより段違いに上。めちゃくちゃ熱いし、燃える。
デューンとのバトルの方は、サバーク博士・ムーンライト・ブロッサムらが劣勢に立たされる中、サバーク博士は「ゆり、お母さんを頼む」と言い残してデューンの放った火球を抱え込んで自爆。ムーンライトの目の前で爆散するという衝撃の最期を迎えます。(ただこの辺はもしかすると、最終話でコッペ様が寸前で救出してたとかで救われている可能性は含まれていますが…というか、そうでもしないと、ムーンライトが余りにも救われなさ過ぎる)そして、ムーンライトはデューンに対して涙ながらに憎しみを剥き出しにします。結果としてデューンによって、パートナー妖精であるコロンだけでなく、父すらも目の前で失ったことで、感情を抑えきれなくなったのでしょう。ここで、ブロッサムはムーンライトの手を掴み引き留めようとします。
ここで放たれる「離しなさい!」というセリフ。久川さんのこのセリフは流石ベテランと思わせるだけの力があります。この一言に「憎い」と思う気持ちが凄くこもってて、視聴者にも伝わってきます。
ブロッサムも続けます。「情けないこと言わないで下さい!私の好きなゆりさんはそんなこと言いません!」と涙ながらに必死になってゆりを引き留めます。そして「憎しみのまま戦えば、きっと負けてしまう」「悲しみや憎しみは、誰かが歯を食い縛って断ち切らなきゃ駄目なんです!」「わたしたちがプリキュアしてきたのは何の為なんですか?」と続けます。まぁ「プリキュアしてきた」という新たな動詞が出てきたことに多少驚きましたwが、言っていることはまさにブロッサム(つぼみ)はやっぱ主人公だなと心底思った瞬間でした。
しかし、ゆりは戸惑い迷います。そして畳みかけるように続くつぼみの次のセリフで衝撃を受けます。
「月影ゆり! 私が憧れたキュアムーンライト、あなたが何をしたいのか、何をするべきなのか、そして何のために戦うのか…自分で考えて下さい!」このセリフの破壊力は半端無かったです。水樹さんのこれまでのハトプリのセリフで一番、心にズシンときたセリフかもしれない…です。もう駄目だ…おじさん、Aパートでも涙したのに、Bパートでも泣いてるよ。
そしてハッとして深呼吸をしたゆりが一言。「私たちは憎しみではなく、愛で戦いましょう! つぼみ、変身よ!」観てた俺、「うわああああかっちょえええええええええ」
バックでは同時にBGMとして、挿入歌「HEART GOES ON」のイントロが流れ始める。
やばい、この流れは鳥肌過ぎる。そして、BGMは「HEART GOES ON」のまま、本作品最後の変身バンク(ブロッサム&ムーンライト)突入。もうここからは全編がクライマックス!鳥肌立ちっぱなし。
デューン対ブロッサム・ムーンライト戦に突入。Aパート以上に作画が尋常でないクオリティに突入。俺、アニメ見始めてもう10年以上になりますけど、作画・演出の力でここまでのバトルシーンは見た記憶が無い…。少なくとも言えるのは今、放送・リリース中のTV・映画・OVAを合せてもこれを超える作画クオリティの作品が無いという衝撃。この最高峰のアクション作画を東映のしかも、女児向け玩具販促アニメで見れるというこのこと自体、業界的にも衝撃なのではないでしょうか。
更にバトルの最中、マリンとサンシャインも合流して、闘いは更なるクライマックスに突入。勿論、挿入歌はほぼフルコーラスでガンガン鳴り続けます。そして、「今、万感の思いを込めて」ハートキャッチミラージュ発動!
そして、ハートキャッチプリキュア!スーパーシルエット形態に移行して、「プリキュア ハートキャッチオーケストラ」発動。オーケストラさんのグーパンチがデューンを直撃、スーパーシルエットブロッサムの持つ、ブロッサムタクトの先端が映って引き。そしてBパート終了、EDへ直行します。
もう凄すぎて、言葉では言い表せないレベルと言っていいです。魂を震わせる作画・演出・演技と3拍子揃ってるなんてこんな贅沢、滅多にありません。
ちなみに原画陣は、馬越嘉彦、小林由美、宮本絵美子、佐藤雅将、大田和寛、飯島秀一、爲我井克美、福本泰子、林 祐己、桑原幹根、森田岳士、椛島洋介、坂本 勝、薗部あい子、馬場充子、井野真理恵という錚々たるラインナップ。東映内部・外部スタッフとも、殆どがキャラデザ・作画監督クラスの人ばかり…。凄すぎる…。どうして、プリキュアにはこんなにスタッフが集まるのかについては、後ほど別項で少し触れる予定です。
そして次回最終回、#49「みんなの心をひとつに!私は最強のプリキュア!!」の15秒予告が流れます。そして、続いて新番組「スイートプリキュア♪」の15秒番宣CMが流れて、CMへ。
ちなみにハトプリ30秒本予告は公式サイト、公式ケータイサイトで配信中ですので、ぜひそちらも見逃さずにご覧下さい。質・情報量とも15秒版とは雲泥の差です。
さて、次回最終話のサブタイトルは既に殆どの方が気づいてると思いますが、「敬語表現で無くなっている」という点と「私は最強のプリキュア」という点にやはり注目するしかないでしょう。まず「敬語表現」ですが、これまで殆どの回で「です、ます調」を用いてきてましたが、これは主人公つぼみのキャラクター性に合せた表現となっていました。しかし最終回では、同じくつぼみが言っているのですが、この1年間を通して戦ってきた事で「断定調」にできるぐらいの「チェンジ」(変われる)できる自信が出来た現れなのでしょう。その究極的な答えが次の「私は最強のプリキュア」に繋がっていきます。第2話のサブタイトルは「私って史上最弱のプリキュアですか??」です。このサブタイトルとまさに対になるのが、最終話のこのサブタイトルでしょう。何を持ってして、最強とするかには各人の考えがあるとは思いますが、私は既にかなりの方が述べられている通り、「こころの強さ(メンタルの強さ)」じゃないかなと。唯一作中で、デザトリアンにならなかったつぼみ。こころの花を枯らしたことが一度もない作中唯一のプリキュアです。決してどんなことがあっても、諦めない、挫けない、絶望しない、というこのメンタルの強さは他のプリキュアを圧倒している事は明白です。ある意味メンタルの強さでは、「5」シリーズのキュアドリームと並ぶのでは…。
本作では「こころ」に非常に大きなスポットが当たってきたことを考えると、やはり「こころ」の強さが「最強」なんだろうなぁと思うのが自然な所です。
さぁ残すところ、泣いても笑ってもあと1話。最終話は完全燃焼すべく、全力で応援したいと思います。(まぁその日は仕事なので、帰ってきてからになりますが…orz)
最終話後に改めて、制作チームの皆さんへの感謝は別途述べるとして、今日はとりあえずこの辺でということで…。
引き続き、東映大泉の話を次の項で書きます。
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